植物の育て方 トラブル別・お助けガイド
芽が出ない・途中で枯れた・なんだか細い

種から育てることが難しいと思ったら

土にタネをまき、水をあげる。
芽が顔を出すのを待つその時間は、自然と心がほぐれていくような、やさしい時間です。
けれども、「うまく育たなかった」「芽が出なかった」「途中で枯れてしまった」
そんな経験をしたことがある方も、きっと少なくないはずです。

失敗は、あなたの努力や愛情が足りなかったからではありません。
植物の成長には、環境、タイミング、そして“ほんの少しのコツ”が必要です。

このページでは、「なぜうまくいかなかったのか」「次はどうすればよいのか」
を一緒に考え、また再挑戦したくなるようなヒントをご紹介します。

植物と向き合う時間が、もっと楽しくなりますように。

1. 芽が出ない

1-1 どの種も共通!?発芽するまで気をつけること2つ

気温

植物のタネが発芽するには、ちょうどよい気温が必要です。
取扱説明書や植物の育て方のページを参考にして、タネをまくのに適した時期を選びましょう。

植物の育て方のページで、それぞれの発芽適温を記載しています。

水分

タネをまいたあと、芽が出るまでは土が乾いてしまわないようにすることがとても大切です。
乾燥してしまうと、タネがうまく発芽できず、失敗の原因になります。

おすすめの方法としては、土の表面に軽くラップをかけておくこと。
これにより土の湿気が逃げにくくなり、適度な湿度を保ちやすくなります。
ただし、密閉しすぎると風通しが悪くなってしまうので、ふんわりとかけておくのがポイントです。

一方で、水をあげすぎるのもNG。
土が常にびちゃびちゃの状態だと、タネが呼吸できずに腐ってしまったり、発芽しにくくなったりすることがあります。

目安としては、土の表面がうっすらと湿っている程度をキープしましょう。
指先で軽く触って「少ししめっているな」と感じるくらいがちょうどよい状態です。

1-2 発芽しない原因はこれ

せっかくタネをまいたのに、なかなか芽が出てこない……。
そんなときは、次の4つのポイントをチェックしてみましょう!

土が乾きすぎていませんか?

発芽には適度な湿り気が必要です。
土が乾燥してタネまで乾いてしまうと、うまく芽が出なくなることがあります。
タネをまいたあとは、土が常にうっすら湿っている状態を保ちましょう。

水をあげすぎていませんか?

水をたっぷりあげすぎると、タネが呼吸できずに腐ってしまうことも。
土が常に湿りすぎていないかを確認し、表面がしっとりしている程度にとどめておくのがコツです。

気温は適していますか?

植物にはそれぞれ発芽しやすい温度があります。
気温が低すぎたり高すぎたりすると、芽が出づらくなることも。
育て方ガイドや取扱説明書を見て、タネに合った温度を確認してみてください。

種が古くなっていませんか?

発芽したあとの苗はとても繊細なので、水やりはやさしく行いましょう。
強い水流で苗が倒れたり流れたりしないように、キリフキなどを使って、ふんわりと水を与えてください。

水は、土の表面が乾いたタイミングでたっぷりとあげるのがポイントです。
乾きすぎにも注意しながら、やさしく育てていきましょう。

SEISHINの商品を購入された方で、もう一度チャレンジしよう!という方は、
弊社の発芽保証制度をぜひご活用ください。

2. 芽は出たけれど

芽が出たときはうれしかったのに、気づいたら元気がなくなっていた――。
そんな経験は、植物を育てる中で誰にでも起こりうることです。

日当たり、水やり、風通しなど、ちょっとした環境の違いが成長に影響します。
このページでは、失敗の原因と改善のヒントをご紹介します。

2-1 芽がひょろひょろと伸びすぎてしまったら? —— 徒長(とちょう)した

徒長した大根。かいわれ大根のようにひょろひょろ

芽が出たあと、茎が細く長く、頼りなく伸びてしまうことがあります。
これは「徒長(とちょう)」と呼ばれる現象です。
まるでかいわれ大根のようにスーッと伸びて、倒れやすくなるのが特徴です。

原因①:日光が足りない

発芽したあとは、すぐに十分な日光に当てることが大切です。
日光が足りないと、植物は光を求めて上へ上へと伸びようとします。
その結果、茎ばかりが細く長くなり、弱々しい姿になってしまうのです。

原因②:水のあげすぎ

水分が多すぎるのも徒長の原因になります。
土が常にびしょびしょの状態だと、植物が“水ぶくれ”のようになり、茎が間延びしてしまいます。

2-2 芽がカリカリに乾いてしまったら?

パリパリになった葉

芽が出たと思ったら、葉先がカラカラに乾いてしまった……。
そんなときは、次の2つの原因が考えられます。

原因①:光が強すぎる(日照過多)

特に夏の強い直射日光に当てすぎると、芽や葉が焼けてしまうことがあります。
光は大切ですが、日差しが強すぎる場所では葉が乾いてカリカリになってしまうことも。

対策:発芽したての芽はデリケートなので、半日陰ややわらかい朝の光など、やさしい日差しから慣らしていきましょう。

原因②:水が足りない(水分不足)

土が乾きすぎていませんか?
発芽直後の芽は、まだ根が浅いため、水が不足しやすくなります。
水分が足りないと、芽が乾燥して枯れてしまうこともあります。

対策:土の表面が乾いたら、やさしくたっぷり水を与えるようにしましょう。

芽がカリカリになるのは、光と水のバランスがくずれたサイン。
環境を少し整えるだけで、また元気に育ち始めることがありますよ。

2-3 芽がしなしな…元気がないのはなぜ?

せっかく芽が出たのに、なんだかしおれて元気がない…
そんなときは、いくつかの原因が考えられます。以下をチェックしてみましょう!t

原因①:日光が足りない(日照不足)

発芽後に十分な光が当たっていないと、芽は光を求めながらも弱ってしまい、しなしなになってしまいます。
特に室内や曇りの日が続くと、光不足になりがちです。

対策:明るい場所に移動して、日光をしっかり当ててあげましょう。ただし、直射日光が強すぎる場合はやさしい光から始めるのが安心です。

原因②:水のあげすぎ(水分過多)

水をあげすぎると、**根っこが腐ってしまう「根腐れ」**という状態になることがあります。
根がダメになると、水分や栄養が吸えず、芽がぐったりしてしまいます。

根腐れとは?
土がいつも濡れた状態だと、根が呼吸できなくなり、茶色く変色してドロドロに溶けることがあります。
「育ちが悪いな」と思ったら、1本だけ優しく抜いてみてください。

健康な根:白くて張りがあり、しっかりしている
根腐れ:茶色く変色し、ふにゃっとしているか、途中でちぎれている

対策:水は土の表面が乾いてからあげるようにしましょう。いつも湿っている状態は避けてください。

原因③:気温が合っていない

植物には、それぞれ**適した温度(栽培適温)**があります。
寒すぎても暑すぎても、芽は元気に育ちません。

対策:タネの袋や説明書に書かれている適温を確認して、できるだけその温度に近い環境で育てましょう。特に春や秋は、朝晩の冷え込みにも注意が必要です。

芽がしおれてしまっても、原因を見つけてあげれば、回復できることもあります。
「どうしてだろう?」と気づいたあなたの気持ちが、植物にとっては何よりの栄養です

2-4 芽の色が変わってしまった…そんなときは?

「芽が黒っぽくなってきた」「なんだか黄色くなって元気がない」
そんな変色は、環境の影響によって起こるサインかもしれません。

原因①:光の当たりすぎ・足りなさ

芽は、強すぎる日差しで黒っぽく変色することがあります。
逆に、光が足りない場合は黄色っぽくなってしまうことも。
どちらも、芽にとってはストレスとなってしまいます。

対策:直射日光を避け、やわらかい自然光の当たる場所で育てるようにしましょう。

原因②:水のあげすぎ(水分過多)

土が常に濡れている状態が続くと、水分が多すぎて葉が変色してしまうこともあります。
この場合も、残念ながら芽の元気を取り戻すのは難しくなってしまいます。

対策:水やりは、土の表面が乾いてからが基本。水分と空気のバランスが大切です。

残念ながら、一度変色してしまった芽は、元に戻すことができません。
植物の栽培にはこうした試行錯誤がつきものです。
SEISHINでは、ご希望の方に新しいタネをお送りしますので、
ぜひもう一度チャレンジしてみてください。

3. 芽は出たし、元気に育ってる。でも…実がつかない?

花も咲いたし、葉も青々してるのに、なぜか実がならない…。
そんなときは、ちょっとした“育て方のコツ”を見直してみましょう。
ここでは品種別にポイントを紹介します!

3-1 トマトの場合

美味しいトマトを育てたい

受粉はできていますか?

トマトは風や虫の力で自然に受粉しますが、ベランダや室内で育てていると、それがうまく行われないことも。
花が咲いたら、綿棒や指先で花の中心を軽くトントンと揺らしてあげると、人工的に受粉ができます。毎日1回、午前中がベストです。

水のあげすぎに注意!

トマトはちょっと乾燥気味の環境を好みます。
水を与えすぎると、トマトが「もう安心だ」と判断して、「実をつける本能」が弱まってしまうんです。
一度、葉が少ししおれる程度まで水を控えてみてください。
その後、土が乾いたタイミングでたっぷり水をあげることで、メリハリがついて実がつきやすくなります。

3-2 いちごの場合

いちごの実がなるまでは根気が必要です。

人工授粉してみましょう

いちごも、自然界ではミツバチや風で受粉しますが、鉢植えや室内栽培ではそれが難しいことも。
筆や綿棒で花粉をやさしくなでるようにして、めしべに移してあげましょう。
何輪か咲いている場合は、花から花へと順に花粉を運ぶのがポイントです。

花が咲いたあとの管理にも注意

花が終わったあとも日当たりの良い場所と適度な水分を保つことが、実を育てるためには欠かせません。
花が咲いたからと油断せず、環境をキープしましょう。

3-3 枝豆の場合

枝豆で一杯飲みたいですね

しっかり日光を浴びていますか?

えだ豆は日光をたっぷり浴びることで、花つきも実つきも良くなります。
日照時間が足りないと、花は咲いても実にならないことが多いです。
1日5〜6時間以上の直射日光が目安です。

水分不足に注意!

特に開花期〜結実期は、水分がとても大事です。
この時期に水が不足すると、せっかくついた花が落ちてしまい、実がつかなくなります。
土の表面が乾いてきたら、朝か夕方にたっぷりと水を与えましょう。

4. もう一度、タネから育ててみたいと思ったら

はじめてのタネまき、うまくいかなかったかもしれません。
でも、「もう一回やってみようかな」と思えたその気持ち――それが何より大切です。

植物を育てることは、ちょっとした“試行錯誤の繰り返し”。
誰でも一度は失敗します。でも、そのたびにコツがわかり、上手になっていくものです。

次はもっと楽しく、気持ちに余裕を持って育ててみませんか?

実は、発芽保証があるので安心して再スタートできます!
「芽が出なかった…」そんな時でも、条件を満たせば新しいタネをお届けできます。
またタネをまくワクワクを、今度はもっと気軽に楽しんでくださいね